WOLipsを初めて使うときはEclipseを使ってインストールするといいでしょう。WOLipsをインストールするには、この方法が最も簡単です。
WOLipsをインストールする前に、Eclipseを用意してください。WOLipsをインストールするEclipseのバージョンは3.2.1を推奨します。Eclipse 3.2.1のダウンロードサイトからプラットフォームを選んでダウンロード、展開してください。
Eclipseを初めて起動すると、ワークスペースのパスを指定するウィンドウが表示されます。ワークスペースにはEclipseで作成したプロジェクトが保存されます(図4.1.1[ワークスペースのパスを指定する])。
図: ワークスペースのパスを指定する
ワークスペースを設定すると、次の"Welcome"ウィンドウが表示されます(図4.1.2[Welcomeウィンドウ])。このウィンドウはいつでも見ることができます。右にある"Workbench"アイコンをクリックしてください。
図: Welcomeウィンドウ
EclipseをインストールすればすぐにでもJavaの開発を始められますが、WOLipsプラグインをインストールしないとWebObjectsの開発はできません。WOLipsをインストールするために、メニューから「Help」>「Software Updates」>「Find and Install」を選択します(図4.1.3[「Find and Install」を選択])。
図: 「Find and Install」を選択
「Search for new features to install」を選択し、「Next」をクリックして次に進みます(図4.1.4[「Search for new features to install」を選択])。
図: 「Search for new features to install」を選択
Eclipseやプラグインのアップデート情報を管理するサイトのリストが表示されます(図4.1.5[アップデート情報のあるサイトのリスト])。右の「New Remote Site」ボタンをクリックし、WOLipsのインストーラが置いてあるサーバを追加します。一度追加すれば、次回から入力する必要はありません。
図: アップデート情報のあるサイトのリスト
「New Update Site」ウィンドウが表示されたら、Nameに「WOLips」、URLに「http://www.mdimension.com/~wolips/update」を入力します(図4.1.6[「New Update Site」ウィンドウ])。
図: 「New Update Site」ウィンドウ
再びアップデートサイトのリストに戻ります(図4.1.7[WOLipsのアップデートサイトを追加])。今追加したWOLipsのアップデートサイトが選択されているはずです。後でアップデートしたり、次回以降のアップデートはこのステップから始めることができます。WOLipsはEclipseのCallistoサイトにあるプラグインに依存しているので、リストから「Callisto Discovery Site」を選択して「Finish」をクリックします。
図: WOLipsのアップデートサイトを追加
続けてCallistoのミラーサイトを選び、「OK」をクリックします(図4.1.8[Callistoのミラーサイトを選択])。この後のダウンロード・インストール処理中にエラーが出る場合は、ミラーサイトを変更してみてください。
図: Callistoのミラーサイトを選択
アップデートサイトから、アップデート・インストール可能なプラグインが検索されます(図4.1.9[プラグインを検索])。
図: プラグインを検索
WOLipsのフィーチャ(「feature (フィーチャ)」はプラグインをまとめたものです)の中からインストールするものを選択します(図4.1.10[WOLipsフィーチャの選択])。WOLipsのフィーチャのうち「WOLips.tests」は必須ではありませんが、一緒にインストールしても構いません。また、EclipseをMac以外のプラットフォームで動かしているなら「WOLips.goodies.mac」は表示されません。WOLipsのプラグインを選択すると、ウィンドウ上のフィールドにエラーが表示されていることに気づくでしょう。これはWOLipsが未インストールの他のフィーチャやプラグインに依存しているためです。
図: WOLipsフィーチャの選択
このステップを進める前に、Eclipseのバグを回避するため「Callisto Discovery Site」のツリー表示を展開しておく必要があります。ツリーを展開したら「Select Required」ボタンをクリックすると、Callistoサイトのフィーチャのうち、WOLipsに必要なものが自動的にチェックされます(図4.1.11[必要なフィーチャをチェックする])。ウィンドウ上部のフィールドにエラーが表示されなくなったことを確認して、「Next」をクリックします。
図: 必要なフィーチャをチェックする
次のウィンドウでは、インストールするフィーチャのライセンスの確認を行います(図4.1.12[ライセンスの確認]) )。ライセンスに同意したら(読みましたよね、ね?)、「I accept the terms in this license agreement」を選択し、「Next」をクリックして次へ進みます。このラジオボタンをクリックすると、リスト表示されているすべてのライセンスに同意したことになります。
図: ライセンスの確認
インストールするフィーチャのリストが表示されます(図4.1.13[インストールするフィーチャのリスト])。「Finish」をクリックして次に進みます。
図: インストールするフィーチャのリスト
選択したフィーチャとプラグインのダウンロードが始まります(図4.1.14[フィーチャとプラグインのダウンロード])。ダウンロードはバックグラウンドで行わせることもできますし、ちょっとコーヒーブレイクするのもいいでしょう。しばらく時間がかかります。
図: フィーチャとプラグインのダウンロード
ダウンロードが完了すると、それぞれのフィーチャのインストールを確認するウィンドウが表示されます(図4.1.15[インストールの確認])。「Install All」をクリックするのが簡単ですが、個別にインストールしても構いません。
図: インストールの確認
インストール作業が始まります(図4.1.16[インストール])。Eclipseと根競べをしているようですが、今度はダウンロードよりも早く終わるはずです。
図: インストール
最後にEclipseを再起動すれば、晴れてWOLipsを使えるようになります(図4.1.17[Eclipseの再起動])。
図: Eclipseの再起動
おつかれさまでした!これでWOLipsのインストールは終了です。WOLipsを使いこなせるように、次のチュートリアルに進みましょう。
ローカルビルドを用意(変更)しても、プラグインのバージョンが同じであれば、Eclipseはインストールしません。WOLipsをアンインストールするか、ローカルビルドのバージョンを上げる必要があります。WOLipsをアンインストールするには、Ecilpseのディレクトリにあるorg.objectstyleのフィーチャとプラグインをすべて削除します。ローカルビルドのバージョンを上げるには、buildserver.version (ソースコードに含まれています)を開き、バージョンナンバーを増やします。ただし、バージョンナンバーが公式のビルドサーバに設定されているものを超えてしまうと、次の公式アップデートがインストールされなくなってしまうので注意してください。もっとも、そんな細かいことは気にしないという方は、ちゃっちゃとバージョンナンバーを変更してアップデートさせるでしょう:-)
WOLipsのソースコードはobjectstyle.orgでSubversionにより管理されています。以前のSourceForgeのCVSリポジトリは現在使われていません。Subversionリポジトリのパスはhttps://svn.objectstyle.org/repos/woprojectです。
WOLipsをビルドする前に、インストールの手順について他の項目も読んでおいてください。
ant
を実行します。wobuild.propertiesが見つからないというエラーが表示されますが、構わず進めます。
% ant
eclipse
コマンドのパスではなく、Eclipseアプリケーションを含むディレクトリのパスです。
eclipse.home=/path/to/your/eclipse
再度ant
を実行します。今度はビルドに成功するはずですが、次のエラーが表示される場合があります。
'build.xml:73: taskdef A class needed by class \ org.apache.velocity.anakia.AnakiaTask cannot be found: \ org/jdom/JDOMException'
このエラーに対処するには、JavaDocを生成しないよう「-Dno.docs=true
」オプションを指定してビルドするか、(試していませんが) woproject/projects/lib以下にあるjdom-b8.jarをANT_HOME/libに移動します。
inform_user: [echo] Please set the property eclipse.home in your build.properties to \ build wolips and run unit tests against
eclipse.home
を定義します。Eclipseのあるディレクトリのパスを指定します。
ナイトリービルドはhttp://www.mdimension.com/~wolips/に生成されます。
EOGeneratorは、EOModelerとは異なるカスタムEOクラスを生成するコマンドラインのツールです。EOModelerは一つのエンティティに対して一つのクラスを生成しますが、EOGeneratorは二つのクラスを生成します。一つはEOModelerと同じカスタムEOクラス、もう一つはそのサブクラスです。カスタムEOクラスはエンティティを変更するたびに生成し直す必要がありますが、そのたびに実装したビジネスロジックをマージし直すことになります。EOGeneratorではカスタムEOクラスのサブクラスにビジネスロジックを実装することで、エンティティの変更とそのカスタムEOクラスの再生成をしやすくします。
EOGeneratorのサポートするプラットフォームはMac OS X・Windows NT/2000・OPENSTEPですが、どのプラットフォームもWebObjectsに依存しています。そのため、最新のWebObjectsで使えるのは実質的にMac OS Xのみです。ここでもMac OS Xを対象に説明します。
EOGeneratorの代替ツールとして、Javaのみで実装されたWOGenというAntタスクがWOProject/WOLipsに含まれています。
まずはEOGeneratorをダウンロード、展開します。EOGeneratorにはeogenerator
コマンドとテンプレートが含まれています。eogenerator
コマンドをコマンドパス(/usr/bin, /usr/local/binなど)に、テンプレートを/Library/Developer/EOGeneratorにコピーします。
WOLipsでは、EOGeneratorを使って自動的にカスタムEOクラスを生成することができます。WOLipsのEntity Managerでエンティティを変更すると、自動的にカスタムEOクラスの生成・再生成を行ってくれます。
WOLipsでEOGeneratorを使うには、次の手順で設定します。
「Window」メニューから「Preferences...」を選択し、設定ウィンドウで「WOLips」>「EOGenerator」を選択します(図4.5.4.1[EOGeneratorの設定])。
図: EOGeneratorの設定
eogenerator
コマンドのパスを、「EOGenerator Template Folder」にテンプレートをコピーしたパスを指定します。